投資は強力な富の再分配機能なんじゃないか
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雑記
投資をやればやる程、勉強すれば勉強する程考えてしまうことがある。
「投資とは貧しいものから富めるものへの富の再分配なんじゃないか」
投資にはまりやすい現代人
多分、現代人は投資にはまりやすい環境に置かれている。上がらない賃金、年金や健康保険など福祉への不安。「自分で何とか稼がなければ」そう思わせる多くの要因に囲まれて暮らしている。そして、そんな立場にある人の多くは起業家でも外資系エリートでもボビー・オロゴンでもなく、いわゆる普通のサラリーマン、勤め人である。
しかし、勤め人には「副業禁止規定」「長時間労働の横行」など、個人でお金を稼ぐためのハードルが設けられている事が多い。「独立して個人で事業を行う」という選択肢は、最低限の安定を手放す事になるため「将来への不安」からお金を稼ぐことを考えるような普通の人の選択肢としては厳しすぎる。となると、勤めながらでも出来る事を考えることになる。「実作業に時間がかからない」「副業にあたらない」出来れば「人に稼いでいる事を知られない」こういった条件を考えると、個人で完結させることが可能な「株やFXなどの投資」は最適と言える。
金持ちに優しい投資
しかし、投資は基本的に「金持ちが有利」になるような仕組みになっている。そして、「将来に備えてお金を貯めておかなければ」と考えなければならないような資金力の人は、ほとんどが「不利な立場」に入ってしまう。詳細はそのうち記事にしたいと思うが、投資に証券会社などの取引会社が絡む以上、より多くの資金を預け、より多くの手数料(形は色々だが)を払ってくれる金持ちが優遇されるのは避けようが無い。
投資には敗者が存在する
投資に有利な立場、不利な立場が存在すること自体は仕方が無いとしよう。問題は、投資には必ず「敗者」がいるということである。理屈はさておき、株にしてもFXにしても「勝てない」という話を誰もが一度くらいは聞いたことがあるだろう。「勝てない」という話が一般化するということは、「負ける人がそれなりに多い」ということだ。ほとんどの人が勝つのであれば「勝てる」が一般化するだろうし、そもそも「勝てる」ものであれば誰もがやるだろう。結果、お金に困る人は激減するはずだ。
しかし、そうはなっていない。つまり、「勝てない」と言われるくらい「勝つのが難しい」のが投資なのだ。その「勝つのが難しい」中で「不利な立場」にいる人達が勝てる確率はどの程度だろうか。少なくとも、「有利な立場」にいる人達より負ける確立は高いだろう。つまり、貧乏人は負けやすく、金持ちは勝ちやすい。同じ市場でお金をやり取りしている以上、その結果は「貧乏人のお金が金持ちに渡る」という結果になってしまう。
悲惨なまとめ
ここまで書いてきたことを整理すると、貧乏人ほど将来の不安が大きく、貧乏人ほど自由が少なく、貧乏人ほど投資の選択肢は魅力的であり、そして貧乏人ほど投資では勝てない、ということがわかる。なんてこった。こんなことを言うとこのサイトの存在価値もなくなってしまうのだが(ごめん、元々なかった)、やはり「投資はダメ」なのだろうか。
「そんなことは無い」と言いたいところだが、ハッキリ言って自信はない。私は、「金持ちの優位性」を回避出来るような手法を日夜研究しているが、どこかしらに何らかの制限が入ってきてしまっているのが現状である。ただ、一つ言えるのは「投資はダメ」かもしれないが、「投資くらいしか無い」人も世の中に多数居るという事だ。
今の世の中、「普通の生活」ですら中々に難しい。会社勤め一本で十分な報酬を得て満足した生活を送れる人は一握りだろう。しかし、特異な才能やコネクションを持たずに、自力である程度の稼ぎを得るのは至難の業である。そんな状況を抜け出せる可能性のある、数少ない選択肢の一つが投資なのではないかと思う。ギャンブル性は高いが、なけなしの資産を失う可能性はあるが、それでも挑むしかないという人も少なくないのではないだろうか。
しかし、それも含めて、全てが計算ずくで、貧しいものから富めるものへの富の再分配が行われているのかもしれない。
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